授乳

【母乳が出るかどうか心配なママへ】母乳の分泌を少しでも増やす方法

こんにちは、なゆです(^^)

 

今日は

「母乳の分泌を少しでも増やす方法」

についてお話ししたいと思います。

 

 

実は、私が助産師として10年以上働いてきて

ずっと気になってることがあるんです。

 

 

例えば、助産師外来で、

「母が母乳が出なかったみたいだから、私もたぶん出ない」

「母乳が出る体質なら母乳で育てたい」

という話を、よく妊婦さんから聞きます。

 

また、産後すぐのママからも

「乳首を押さえてみたけど、全然母乳が出てない」

「出ないのに吸わせてかわいそう」

という話を聞くこともよくあります。

 

 

これを聞くたびにいつも

「そうじゃないのになー(><)」って

もどかしく思ってるんですよね。

 

 

なぜかというと、

母乳が出るかどうかは、体質だけで決まらない

出産したからといってすぐに母乳がたっぷり出るわけではない

からなんです。

 

これを知らずに悩んでいる方が

本当に多いなと感じます。

 

 

結論から言うと、

母乳が出るかどうかには

生まれてからの授乳が大きく関係しています

 

 

確かに、体質なのか、なかなか母乳が出にくい方や

軌道に乗るまでに時間のかかる方もいらっしゃいますが、

誰にでもできる母乳の分泌を少しでも増やす方法があるんです。

 

 

これを知っていると

・産後すぐに母乳が出なくても焦らないし悩まない

・少しでも多く母乳を分泌するための行動がわかる

・間違った思い込みで母乳を諦めなくて良くなる

というメリットがあります。

 

なるべく母乳を飲ませてあげたい

という方は必見です。

 

 

これを知らなくて、

・本当は諦めなくていいのに母乳を諦める

・生まれてすぐに母乳が出ないことに悩む

というのは本当にもったいない!

 

 

妊娠中や産後早期にこれを知っていると

母乳育児のスタートを

少しでも良い状態で切ることができるので

ぜひ知っておいてもらえたらなと思います。

 

 

母乳分泌のメカニズム

母乳の分泌を増やす方法を知るためには

まず母乳分泌のメカニズム

知っておく必要があります。

 

これを知っておくと、このあとの

分泌を増やす方法が

よーく理解できるようになります。

 

わかりやすく説明していくので

ぜひ順に読んでくださいね。

 

おっぱいの構造

おっぱいの断面図をわかりやすく描くと

こんな感じになります。

母乳は血液から作られているって

知っていましたか?

 

ママの血液が「乳腺葉」という部分に運ばれて、

ここで白い乳汁になるのです。

 

そこから「乳管」というところを通って、

乳頭の先端にある「乳口」から外に出ます。

 

この一連の流れには、ホルモンが関係しています。

 

 

母乳が作られ始める仕組み

実は、母乳は妊娠中から作られています。

でも、ほとんど分泌されません。

 

なぜなら、胎盤から出ているホルモンが、

母乳の分泌を邪魔しているからなんです。

 

出産のとき、赤ちゃんが生まれた後には、

胎盤が体の外に出ます。

 

すると、ママの体は

胎盤から出ていたホルモンの影響を

受けなくなります。

 

つまり、母乳の分泌を邪魔していたホルモンが

出なくなるのです。

これが母乳分泌の始まりです。

 

これだけではまだ不十分なので、

ここからさらに

分泌を増やしていく必要があります。

 

 

母乳の分泌が増えていく仕組み

母乳の分泌には

2つのホルモンが大きく関係しています。

 

脳の「下垂体」というところから出る

・プロラクチン

・オキシトシン

というホルモンです。

 

具体的には、

プロラクチンは母乳を作る(分泌する)お仕事

オキシトシンは母乳を体の外に出す(=射乳)お仕事

を担当しています。

 

ホルモンの名前は覚えなくても大丈夫だけど、

ぜひ知っておいてほしいのは、

母乳の分泌を良くするためには、

この2つのホルモンをなるべく多く分泌させることが必要

だということです。

 

 

「じゃあ、そのためにはどうしたらいいの?」

って思いますよね?

 

 

答えはとっても簡単!

赤ちゃんにたくさん

おっぱいを吸ってもらえばいいんです。

 

 

母乳の分泌を増やす方法

母乳の分泌を増やすには、

赤ちゃんにたくさん

乳首を吸ってもらうことが必要です。

 

でも、産後早期と

産後9日目ごろ以降では

少し視点が違います。

 

なので、時期を分けて説明していきますね。

 

産後早期 ~生まれてすぐから産後8日目ごろまで~

この時期は、とにかくたくさん授乳して

乳首に刺激を与えることが大切です。

 

理想としては、産後すぐに母子同室にして

なるべくたくさん授乳の機会が作れると良いです。

 

 

私自身も、

出産に32時間かかってヘロヘロでしたが、

これを知っていたから

すぐに母子同室にしてもらって

頻回に授乳をしていました。

 

もちろん、体がしんどい場合は

無理しない方が良いですが、

授乳の機会をなるべく減らさないように

できると良いと思います。

 

 

ちなみに、この時点で

母乳が出ていても出ていなくても

全く関係ありません

 

というより、産後すぐに母乳がたっぷり出る人なんて

ほとんどいません。

 

早い人でも産後2~3日ごろからしか

目に見えて分泌は増えていかないんです。

 

 

赤ちゃんが乳首を吸うことを

「吸啜(きゅうてつ)」といいます。

 

この吸啜刺激によって、

脳に刺激が行き、

プロラクチン(母乳を作るホルモン)と

オキシトシン(母乳を外に出すホルモン)が出ます。

 

 

つまり、赤ちゃんがおっぱいを吸えば吸うほど

刺激が脳に行き

ホルモンもたくさん出る=母乳の分泌が増える

ということなんです。

 

この時、赤ちゃんに

なるべく深く乳首を吸着してもらえると

もっといいです。

 

 

車に例えると、

赤ちゃんがおっぱいを吸うこと=アクセルを踏むこと

になります。

 

アクセルを踏めば踏むほど

車が進むのと同じで、

赤ちゃんが吸えば吸うほど

母乳の分泌が増えていくんです。

 

母乳の分泌には、

赤ちゃんの吸啜が欠かせないんですね。

 

 

もし、赤ちゃんに直接吸ってもらえない

という場合は、

乳頭や乳輪をマッサージすることも有効です。

 

乳首に刺激がくわわることが

2つのホルモンを出すために必要なので、

マッサージだけでなく搾乳も効果があります。

 

 

産後9日目ごろ以降

産院を退院し、産後9日目ごろになると

ホルモンによるコントロールで

母乳が作られる時期は終わります。

 

今度は、

赤ちゃんが飲んだ量(=母乳が排出された量)

によって

次の母乳の産生量が調節されるように変化します。

 

左右それぞれのおっぱいが

独立してコントロールするようになるんです。

 

つまり、赤ちゃんにとって、

オーダーメイドの量になる、ということ。

 

なので、この時期になると、一般的には

毎回の授乳でおっぱいをしっかりと空っぽにする

ことが大切です。

 

 

また、母乳が長時間

おっぱいの中に溜まったままになっていると

母乳に含まれる「母乳が作られるのを抑制する因子」

の濃度が増えて、

母乳の生産量を減らしてしまいます。

 

なので、

・なるべく授乳間隔をあけすぎないように定期的に授乳していくこと

・しっかりと赤ちゃんに飲みとってもらうこと

がポイントになります。

 

場合によっては、搾乳を併用した方が

良いこともあります。

 

 

なるべくたくさん授乳しよう

母乳の分泌には授乳が大きく関わっています。

 

特に、生まれて約1週間の間に

赤ちゃんになるべくたくさん吸ってもらい、

ホルモンをたくさん出すこと

めちゃくちゃ大切なんです。

 

 

まずは、出産後、体調が落ち着いていたら

赤ちゃんが欲しがるタイミングで

何回も授乳をしていきましょう。

 

この時、なるべく乳首を深くくわえてもらえると

より効果的なので、

そのためのポイントについては

こちらの記事を見てみてくださいね。

 

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